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By Takehiko TSUBAKINO/FISH NUDIST on 2015.05.03

ナマズと雪 =Fish Nude #10=

ナマズがどこで生まれるのかは知りません。正直、稚魚を一度も見たことがありません。これ不思議。成魚は、冬になると湧き水の近くに集まってきます。周りより僅かに水温が高いからでしょう。それを獲るのです。sashimiは大変清らかで、一味唐辛子醤油で食べると美味しいです。

 

私にとって鯰〈ナマズ〉はウナギ釣りのときの外道〈げどう〉でもありますが、被写体としては別です。ウロコがないと筋肉の動きがよく見えるからです。

 

〈円山川の鯰。70cmくらい〉

 

Photo Credit: Takehiko Tsubakino

Photo Credit: Takehiko Tsubakino

 

地面を普通に這わせてみました。はい、次に別角度。

 

〈鯰のエラの辺りを掴む〉

 

Photo Credit: Takehiko Tsubakino

Photo Credit: Takehiko Tsubakino

 

地面で動きまわる鯰を何十枚か撮ったのですが、なんかシックリ来ません。呼吸が強い鯰にとっては、地面に居るくらいでは、まだまだ〈自由〉過ぎたのです。グイグイ動き回ります。ふと、首を掴んで、持ち上げてみる。逃げようとしてシッポを曲げるので、体側に力を込めたシワが入り、ヒレが波打ちます。深い草色と黄褐色の充実し切ったカラダ。小魚だと、手で触るとロクなことがないですが、鯰クラスになると、ちょっと抵抗したときがイイ、ノッてきた!

 

〈胸元とお腹のアップ! 激写!〉

 

Photo Credit: Takehiko Tsubakino

Photo Credit: Takehiko Tsubakino

 

ここで一休み。結構満足したんです。長らく会ってなかったナマズに触れたので。

 

 

もういいかな、と思った晩に、大雪が降りました。牡丹雪が薄暗くなるころから勢いを増し、「これは積もるな」という降り方。地面が適度に乾き、暗くなるまでに10cmまでくれば、一晩で、30cm強くらいは積もります。

 

〈夜11時。戸を開けると、無風。〉

 

Photo Credit: Takehiko Tsubakino

Photo Credit: Takehiko Tsubakino

 

顔を撫でた冷気が、ゆったり部屋に這入ってきました。

新しく積もった雪の中に、ナマズがフカッと落ちて、ウネウネと動く。

考えただけで、楽しみでした。

 

そして翌朝。

 

 <うむむ。。力強い。>

 

Photo Credit: Takehiko Tsubakino

Photo Credit: Takehiko Tsubakino

 

この粘るような動きがイイですね。

 

<はい、ふかッと雪の中。それでも進みます>

 

Photo Credit: Takehiko Tsubakino

Photo Credit: Takehiko Tsubakino

 

〈鯰と淡雪の共演。〉

 

Photo Credit: Takehiko Tsubakino

Photo Credit: Takehiko Tsubakino

 

手が凍る厳寒の中、ナマズの髭も凍る。ピンと張った腹ビレ、雪が反射して光った体躯に独特の文様、そこに純白の雪がフワッフワッと付く…。good コントラスト!!

 

手が凍るくらいのほうが、鯰にとっては良いんです。今回は、雪に助けられました。昨日よりもっと満足して家に入り、手を温めました。

 

〈つづく〉

 

 

 

椿野武彦/FISH NUDIST

書道家として日本語・中国語の書を修めた後、トルコへ2年間のカリグラフィー留学へと向かう。現地では、アラビア語の書を学ぶ日本人として注目を集めたが、留学期間終了に伴い日本へ帰国。 現在は、魚への愛が高じ、写真家としての活動も活発に行なっている。彼の撮るSASHIMIは、既に欧米のメディアを通じて世界へ発信されているが、当メディアでは、彼の作品だけではなく、「魚の最も美しい姿を撮っていきたい」という彼の想い、"魚のエロ本 Fish Nude"と独特の世界観、表現で語られる世界をお楽しみいただきたい。 (編集による紹介)

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