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By Naho Inoue on 2016.02.11

うつくしきふつう=ショパンとロマン。Warsaw,Poland=

フレデリック・ショパン

 

ピアノを学ぶ上で、必ず、と言っていいほど通る道に彼はいる。しかも、バイエルやトンプソン、ツェルニー何十番もの練習曲を経てやっとショパンのエチュード・・・という、王道のステップアップの先にいる。少なくともわたし自身18年ともに過ごしたピアノ生活では、そういうポジショニングであった。

 

音楽漬けの生活から離れて数年、街のいたるところに見たことのある顔の像として再会したのは彼の故郷、ポーランドだった。

歴史上で”悲劇の街”といわれるほどタフな出来事を乗り越えてきたワルシャワ。激動の時代を生きた一人である彼の曲は、人間のもつ愛情から喜び、悲しみ、憎しみまで全身全霊で音として落とし込んだ感情そのもののような曲ばかりだ。情緒を詩的に表現する”ロマン派”という音楽時代を代表する作曲家。

 

 

ワルシャワロマン

 

ゆったりと、少し哀愁を伴うような落ち着いたその街では、なぜかいつもより”愛”のある情景が浮き彫りになっている気がする。

 

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123年もの間国そのものがなくなるという事態からの見事な復興力。そこにあるのはポーランドのひとびとの凄まじいエナジィ。

 

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時代こそ変わったが、ポーランド人はひと同士が支え合い信じあうのを大切にしているように見える。

 

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鍵盤というバディ

 

そういえばワルシャワでは、鍵盤を持ち歩いているひとが多かった。

 

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どこの国でも、使い込んだ管楽器を愛おしそうに奏でるおじいさんから、パッションを爆発させるギター弾きの若者まで、音使いのひとびとは必ず見かける。しかし、ゆったりとした淡い色のこの街では、鍵盤とともに過ごす人びとがよく目に止まった。

 

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音楽とともに生きる

 

毎週末行われているという催し物のため、公園へ。池の中心には、またショパン。そしてその見下ろす視線の先には、なんとグランドピアノ。

全曲ショパン野外コンサート。ひとびとはとてもリラックスした様子で、犬を連れての散歩がてらであったり、少しおめかしをしていたり、裸足にタンクトップで寝転がって寝ていたりと、おのおのの至福の時間を、至福の音とともに過ごしている。

最高で平和でしかないその情景に、思い入れのある曲たちが響く。あまりにも贅沢なその中にいる感動と同時に涙がでそうになるのを堪えながら浸った。

 

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そしてこの記事を書くのに頭を捻らせているこの数時間もひたすらイヤフォンでショパンを。時々ぐぅっと込み上げてくる感情に目を閉じ手を休ませながら綴った章も、そろそろ書き終わりそうだ。

 

Naho Inoue

旅するフォトグラファー。まばたきするように、日常に溢れている多彩な世界の表情を切り取る。自身の18年に渡る音楽経験を活かし、28beautyのうちのひとり、山崎千裕とその音楽を、呼応するように撮る。

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