忘れない。積み重ねる。静かなるエナジィ。
10年が経って。
この投稿は、
2011年3月11日から10年が経った今、
静かなるエナジィを掲げるものとして残すもの。
もうお腹いっぱい、という方もいらっしゃるかもしれません。
エナジードリンク的記事ではございませんので、読み飛ばしていただければと思います。
3・11がきっかけで出会った仲間たちが、28 BLACKの輸入を始めることになった話はまたいつか。
(復興の文脈ではありません、あしからず)
変わる。それでも、3・11を忘れない。
変化は、起こり続けています。
本当に、
多くの方が亡くなってしまった。
そして、原子力発電所の事故の影響はあまりにも大きかった。
当時、被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
そして、私たちは誰も、あの日のことを忘れないと、この文を書きながら思っています。
10年前、劇的に何かを変える…なんてことが出来る人はいませんでした。
ものすごくたくさんの人が心を痛めて、
挑戦して、
取り組み方を変えて、
挫折を覚えた人も少なくなかったと記憶しています。
当然、時計の針は止まったままだったわけではありません。
当時被災した老若男女を含む、
多くの挑戦者たちは今日を変え続けています。
人が戻れない土地は、静かに電力を生み出し続ける、太陽光発電設備で溢れるようになっています。
FiND 静かなるエナジィ?
新しいエネルギー。浪江町と水素。
FiND28で福島県を探していただくと、
1箇所、違和感のある拠点が出てくると思います。
水素柱上パイプライン 実証実験地。
これまで、トレーラーや地中に埋設したパイプ中を通して運んでいた水素。
これを電柱などの既存の施設を使って、安価に運べるようにしようという実証実験が行われています。
(福島県の水素実証として最も有名なのはFH2R。ぜひ調べてみてください)
電柱を使って街に水素を通す?
電柱埋設の動きとは逆向するように感じますよね?
それでも、既設も設備を活用することで、投資総額を抑えつつ、新しいインフラとして利用できるようになるのでは、という挑戦でもあります。
危なくないの?
水素の移動が非常に速く済むため、パイプ中の水素量は非常に少なくて済むようです。
水素は非常に軽いので、一瞬で上空へ飛んでいくという話も。
それってどうすごいの?
燃料電池という技術を使うと、水素と空気中の酸素を燃料として発電することができます。
水素は、水の電気分解などで作ることが出来るわけですが、電気よりも貯めておきやすいのです。
再生可能エネルギー(上述の太陽光発電など)は、毎日の天候によって変動が大きく、管理が難しい一面もあるのですが、余った電気を使って水を電気分解→水素として保管しておけば、電気が欲しいときに水素から発電することもできるわけで。
つまりは、温暖化対策としても有効です。
(まだ世間的には研究開発段階です、と怒られないうちにつぶやいておきます)。
浪江町は、原発事故で最も被害を受けたエリア。
ここは今や、新エネルギー・水素の活用を図る、最先端のエネルギー研究地ともなっています。
水素エネルギーの活用や技術確立という点で、
先行する欧州、中国、米国に日本が置いていかれないためには、正念場。
諸外国で実証事業や研究開発プロジェクトが急速に立ち上がりつつあるのに対し、福島の水素研究は最前線のひとつと言える場所になっています。
まだまだ、水素の活用がどのレベルで実用的になるか、予断は許しません。
ですが、
日々、技術を磨く人がいて、
活かしたいと思う人が繋がって、
新しい未来を作っていく予感と希望が溢れていくのではないでしょうか。
なにか”すごいこと”って
一瞬で出来ることじゃなくって、
静かに積み上げ続けた先にある。
10年経った、3月11日だからでしょうか、
私はそう感じています。
We energize your Silent Energy.
私たちは、28 BLACKというエナジードリンクを通して、
静かなるエナジィストたちを応援しています。
もし、この投稿を読んで、今の被災地を知りたいと想う方がいらっしゃったり、
技術を進化させようと試行錯誤しているエンジニア、事業家、街の方々に
想いを巡らせてくださる方がいらっしゃれば幸甚です。
なお、実証実験地では、28 BLACKを購入することも可能です。
可能ですが、常に人がいるわけではありません。
見学希望の方は、実証事業を進めているブラザー工業、もしくは、浪江町役場産業振興課産業創出係まで。
文責
高田