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By Takehiko TSUBAKINO/FISH NUDIST on 2015.06.13

魚を買う =Fish Nude #16=

たまには、実用的な話をしようと思います 。それは魚を買うときのコツです。80年代のグルメブームの頃から、お寿司屋さんや料亭の主人による、魚の目利き的な本は何冊か出ています。読むとすごく面白いです、私的には。ただ、完全に、プロが書いた本で、卸売市場などである程度の量が買える人の立場であることは否めません。有名な店だったりしますから、売る側も下手なものは売らないと思うんですね。イイものを手に入れるのに有利な立場の人が書いた本だ、とも言えるわけです。

 

では、我々一般の買い物客、しかもデパ地下や食品スーパーくらいにしか行かない(私はたまに市場にも行きますが)我々はどうしたらいいのでしょうか? そこでスーパーで魚を買って20年の私の出番です。ただ買ってる人だったら50年買ってます、という主婦の方もおられるでしょう、ところが私は舐め回すように見て20年買ってます、濃さには自信がありますYO。売り場の魚をガン見してるのに、3回に2回は何も買わずに帰る客ですから。

 

まず、よく話に出てくるのが、丸の状態で売ってる一匹そのままの魚、切り身、そして焼き魚などの惣菜、という序列です。この順で鮮度が落ちていくという考え方です。たしかにイイものを仕入れたらまず一匹丸々買ってほしい、ダメなら切り身で売って、それでもダメなら火を通して惣菜にしてムダなく売上にしたい、というのは一見分かります。しかしスーパーなどでよくあるのが、丸々売ってる魚が意外に古い、ということです。魚の鮮度を保つキーは内臓(血)をいかに早く取り除いておくか、ということで、丸々内臓が入ったまま売られた魚は完全にヤられてしまってることがあります。その魚は今は旬ではないとか薀蓄どうこう言っても、古ければアウト!それなら早く適切に処理された切り身のほうが上です。丸々の魚は、お腹が綺麗にキラキラに張っているものしかダメです。柔らかいお腹の部分が一番最初にダメになってきますので。いくら目が透き通っていても、ダメです。よく目が透き通っているものが新しい、という理論がありますがこれも万能ではありません。内臓の処理が良くなかったものは買ったその日でもダメで、よく処理された身は昆布〆などにすると一週間でも食べられるくらいです。それくらい差があります。

 

〈半身、つまり中身が見えた状態で買ったサワラ。当たり前ですが思った通りの中身です〉

 

Photo Credit: Takehiko Tsubakino

Photo Credit: Takehiko Tsubakino

 

つまり…魚の肉自体をしっかり観察できる切り身のほうが、余程安全にイイものが買えるということです。全く誤魔化せませんから。逆に一匹丸々で売ってると、上記のような理由と、見た目が派手なので、買う側も一匹買うという満足感で自分に暗示をかけてしまいます。僕は私はイイものを買ったに違いない、と。危険です。また、鮮度が悪い天然物は、状態のよい養殖物にも劣ります、事実だから仕方ありません。

 

そういう流れでは、ある意味安全なのが干物です。身も蓋もないですが大抵産地で内臓や水分を抜かれ、しっかりと保存処理がされており、例えば鯵の開きを想像してください、新鮮なまま平べったく加工され、水分を抜かれて重量が軽くなり、店頭に圧倒的な安価で並んでいます。サンマ、イワシ、カレイ…すべて当てはまります。これはいつ買っても美味しいはずですね。

 

まとめますと、一般のお店では、すでに内臓がとられている半身、切り身、刺身ならサク(あとは切るだけ、という棒状板状のもの)など「中身が見えているもの」で、透明なツヤのあるものを買うことです。

 

それでも丸々一匹の魚が買いたいんだ!という方は…とにかく艶かしい魚を買ってください。ここでfish nudeで鍛えた観察眼が役に立ちます…! あとは、惚れた魚には思い切ってオカネを払うことです、ある意味確実なんです。

 

<つづく>

 

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椿野武彦/FISH NUDIST

書道家として日本語・中国語の書を修めた後、トルコへ2年間のカリグラフィー留学へと向かう。現地では、アラビア語の書を学ぶ日本人として注目を集めたが、留学期間終了に伴い日本へ帰国。 現在は、魚への愛が高じ、写真家としての活動も活発に行なっている。彼の撮るSASHIMIは、既に欧米のメディアを通じて世界へ発信されているが、当メディアでは、彼の作品だけではなく、「魚の最も美しい姿を撮っていきたい」という彼の想い、"魚のエロ本 Fish Nude"と独特の世界観、表現で語られる世界をお楽しみいただきたい。 (編集による紹介)

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