The motion & The moment. #アジアとヨーロッパが交わる場所
ArtBy Hiroyuki Toyokawa on
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<アジアとヨーロッパが交わる国>
それまでアジアを中心に旅をしていた。
初めて、ヨーロッパの雰囲気を感じた国。
トルコ・イスタンブール。
地理学的には、紛れもなくアジアに属するという。
ただ、街並みから感じる雰囲気は、
自分がイメージするようなヨーロッパの趣を感じた。
インスタンブールにある大きな橋。
ガラタ橋。
この橋は、歩行者、自動車、トラムなど、あらゆる乗り物や人が行き交う。
橋の欄干では、尋常ではない数の釣り人が群がっている。
夕暮れ時にこの橋を渡るとき、夕日が西の空をほんのりと赤く染めた。
橋の向こうには、スレイマニエモスクが見える。
橋を渡りきると、広場にはたくさんの人だかり。
店舗に改装した船では、イスタンブールの名物「サバサンド」が売られていた。
何店舗かあるサバサンド屋には、それぞれに長蛇の列が作られていた。
夕暮れに染まる空と、エキゾチックなイスタンブールの街並みを見ながらサバサンドを頬張る。
とてもとても格別な時間。
トルコの名所の一つ、グランバザール。
「屋内市場」という意味を持つこの場所は、世界最古であり世界最大とも言われるデパートの一つだ。
迷路のように張り巡らされた無数の通りには、約3600もの店舗が軒を連ねるという。
イスタンブールに来た際のお土産は、ここで済ますのが効率的だ。
その道すがら、乾物屋さんのようなお店の前では、
活気よく従業員が商売をしていた。
日没を過ぎて、暗くなり始めた時間帯。
色とりどりの商品が、キラキラと輝いて見える。
11月のイスタンブールは肌寒かった。
日中は暖かくとも、陽が沈んでしまうと肌寒くなってくる。
吸い込む空気も冷たくて、キリッとしてくるものだ。
夕暮れの時間も過ぎ、夜の帳が降ろされる。
もと来た道を引き返し、宿へともどる。
今夜の晩御飯のおかずが調達できてないのか、
ガラタ橋では、未だ釣りをする人たちがいた。
橋の向こうに見える景色が、さっき見た光景とはまた違った雰囲気を醸し出していた。
どこを撮っても絵になってしまう街並み。
この辺りは、ネオンや街灯がギラギラしているわけでもなく、
モスクを中心とした、落ち着いた雰囲気に満たされていた。
絵本に出てきそうなイスタンブールの街並み。
長い歴史をもつトルコの静かなるエナジィを感じに、
各地を周ってみよう。
続く。