The motion & The moment. #ボリビア・ウユニへの道
ArtBy Hiroyuki Toyokawa on
<標高3600mの天空都市>
2014年、1月某日 南米、ボリビア。
隣国のペルーから長距離バスに乗り、陸路で国境を越え、ボリビアに入国した。
世界一標高の高いチチカカ湖の側にあるイミグレーションで、
たどたどしく入出国手続きをした後、さらにバスに乗り込み、
ボリビアの首都ラパスを目指した。
(ラパスは事実上の首都)
イミグレーションを越えると雰囲気がガラリと変わり、
先住民族のインディヘナのおばちゃんの衣装が可愛いらしい。
柄のワンピースを着て、黒髪の三つ編みの上にはフェルトのハットをかぶるのが定番だった。
正直。オバさんも、オジさんみたいな顔をしていて、
オジさんも、オバさんみたいな顔をして。。
〈ボリビアといえば・・・〉
ボリビアと言って思い浮かぶのは、先ずはウユニ塩湖だろう。
自分がボリビアに来た目的も、他ならぬウユニ塩湖に行く為だった。
日本においては、『一生に一度は見たい絶景』として上位に常駐する幻想的な場所だ。
年明けをニューヨークのカウントダウンで過ごし、その後すぐに南米のペルーに飛んだ。
雪降るニューヨークから、太陽燦々の南米ペルー。温度差は20°C以上にもなった。
ペルーから長距離バスに乗り、山岳地帯をひた走り、上下左右に揺さぶられながら、いよいよボリビアに入国したのだ。
イミグレーションを通過して、更にバスに乗り込み、首都のラパスを目指した。
荒野をひた走ってきたバスの車窓には、いつでもだだっ広い荒野が車窓を占領していた
しかし、突如としてバスの車窓に飛び込んできたラパスの街の様子が絶景だった。
アンデス山脈の盆地に位置するラパス。
すり鉢状にくぼんだ底部に、ビッシリと住宅が張り付いた景色に息を飲んだ。
ラパスの標高は中心部で3600m。
富士山の標高とほぼ同じ高さなのだ。
その標高の都市に約90万人が生活をし、さらには事実上の首都の役目も果たしているのだ。
街を歩いてみると、地味な頭痛がずっとしていた。
おそらく高山病の症状だろう。
道を歩いているだけでも、なんだか息苦しく感じていた。
すり鉢状の形をした都市なだけに、四方八方が坂に囲まれていた。
こんな過酷な環境でも人々が生活をしている。
不憫な環境に順応し、逞しく生きて行く生命力。
雲よりも高い場所で感じる、逞しい生命力。
そこで感じ取る静かなるエナジィ。
人間とは逞しいものだ。
・・・
2〜3日経っても地味な頭痛はなかなか消えない。
少し急ぎ足で歩けば息が切れる。
環境に順応しきれずとも、
ウユニ塩湖の絶景を求め、玄関口の都市ウユニへと歩みを進める。
続く。。