SILENTENERGY.JP

  • facebook
  • instagram
  • twitter
  • youtube

Boy met fish 30 years ago =Fish Nude #13=

ArtBy on

魚との出会い。最初は3歳くらいのときから父の魚釣りに付いていってたようです。今の私と息子と同じか。。。あとは5、6歳くらいのときには、自分で一人で釣りをしている、という感覚があったことを覚えています。いろいろな魚との出会いがありましたが、一端は同じ町内のおじさん(父の友人)です。

 

〈私の育った町。いや、村です〉

 

Photo Credit: Takehiko Tsubakino

Photo Credit: Takehiko Tsubakino

 

彼は町内ではウナギ釣りの名人として一目置かれていた人で、父はウナギ釣りが普通の腕だったため、私が6歳くらいでしたか、たまに彼について回っていました。その時のことを小学校の文集に書いてたくらいなので、楽しかったんでしょうね。聞くと今もウナギ釣りをされているそうだから驚きです。

 

彼の漁法は【ツケ針】で、しかけは一ヒロ(1.5mくらい)の糸と針だけ、前の日の夕方に、ドジョウなどのエサを付け、川の中の釣れそうな場所に沈めておき、翌日の早朝5時くらいに引きあげていく、というものです。エサはオイカワのメスが良い、という人もいましたが、身が柔らかいので、ウナギが食べる前に他の雑魚につつかれる可能性が高くなる。ドジョウのほうがエサ持ちが良いんです。

 

次にどこに仕掛けるか?ですが、要は〈川の相〉を見て、どこにウナギが入りそうか見極めていくことが大切なんです。石の形、水の流れ、どこならウナギが安心しそうか?です。細長い棒を使って、川底の形を確認しながらしかけていきます。あと、他人に見られないように、隠して仕掛けます。

 

朝、ウナギがかかっている場合には、糸がピシーッと緊張しているので、それ見てこっちまで緊張 笑。

 

反対に緩んでいると、雑魚につつかれてエサがなくなっているということで、見てすぐ落胆です。たまにカメが釣れてたり…。

 

ウナギが掛かっていれば、そこからは本当に生々しい力のやりとりですよ。向こうはシッポを岩の奥の隙間に巻き付けて、引っ張り出されまいと必死です。針にかかってるのは分かってますから、なんとか振りほどこうとして全身の筋肉を使って抵抗してきます。大きいと80cm以上、腕くらいの太さなので、通常の蒲焼きサイズとはパワーが違います。棒で突いたりして怯んだところを手繰り寄せ、また棒でつつきを繰り返し、糸を切られないように釣り上げます。手のひらに喰い込む糸から、ウナギのシッポの「うねり」が伝わってくるのが手釣りの醍醐味ですね。

 

 

〈円山川のウナギ。独特の深緑と淡黄色。腹ビレの中にも肉が詰まってるかのような、トロンとした感じがとてもイイんです。触ると気持ちいいですよ〉

 

Photo Credit: Takehiko Tsubakino

Photo Credit: Takehiko Tsubakino

 

口のところに錐などを打って止めて、背開きにします。よく関東が背開きで関西が腹開き、武士の切腹がどうとか聞くんですが、家は背開きでした。

 

<ウナギの肌の暗色部には幾何学的な模様がうっすらあります。これ何でしょう…畳みたいな?>

 

Photo Credit: Takehiko Tsubakino

Photo Credit: Takehiko Tsubakino

 

このウナギ釣りを含む当時の私の朝の予定(夏休み編)は。。。

—————

4:30 起床

5:00 ウナギ仕掛け引き上げ、釣れていれば家へウナギを運ぶ

6:00 クワガタ採り、朝一番に行って先行者利益

6:30 ラジオ体操

7:00 ウナギ料理などして朝食

—————

というふうに朝飯前の仕事が充実してましたね。ひょっとして今よりも? でも今でも朝型で、朝から魚を触っているところは変わってないですね(笑)

 

〈つづく〉

 

関連:

タグ
fish nude, うなぎ, ツケ針, ラジオ体操