The motion & The moment. #幸福大国デンマーク
ArtBy Hiroyuki Toyokawa on
?
<500mlのコーラは?450>
「世界一幸せな国」と称される北欧の国、デンマーク。
空港に降り立って、飲み物を買おうとした時、デンマークの洗礼を受けた。
500mlペットボトルのコーラが?450。
物価の高さは、噂に聞いていたがここまでとは。
幸福大国と呼ばれる所以はどこにあるのだろう。
<余裕と優雅な街、コペンハーゲン>
デンマークの朝。
首都のコペンハーゲンを散策。
11月の北欧の冬。
外の空気はなかなか冷たい。
街の様子は、至って冷静だ。
自転車が交通手段として、重要なポジションを確率しているデンマークでは、
道路には自転車専用のレーンが整備されている。
自動車と並行して整備された自転車レーンには、通勤やら通学、子供の送迎など、
どの国にもあるような朝らしい光景があった。
街を歩くと、古い建物と新しい建物のが干渉することなく共存している。
派手でも質素でもない程よいデザインの建物は、
街の景観を乱すことなく、人々の生活や街の雰囲気との調和が心地よい。
アパートの様な建物は、見た目は古めかしい建物だった。
規則性のある窓や扉の構造。
黄色く塗られた外壁。
それらの要素は、うまく街の雰囲気と調和がとれていて、可愛らしを感じる。
取り立てて飾り付けることをせず、あるものを最大限に活用する。
そんなシンプルな考え方が息づいている印象だ。
幸福大国と称されるデンマークには派手さを感じることがなかった。
例を挙げるとすれば、ニューヨークやパリといった、
ブランドやエンターテイメントなどの賑やかさに象徴される物質的な幸福とは一線を画す。
物質的な幸福を求めるよりは、今あるものでどの様に満足するか。
スケルトンなオフィスビル。
端から見る様子は、とても風通しが良さそうだ。
デンマークの人口は、日本と比べて約4〜5%の560万人。
その中で、国際競争力は世界13位。(日本は6位)
日本と比較すれば少ない労働時間と、給料のほとんどが国に持っていかれる状況でこの競争力が意味するものの違いは。
数字だけで一概に判断するのは大変に危険だが、
街の雰囲気や人々の様子から感じるものは、
物質的や精神的などの「幸福」という概念の違いなのではないかと感じた。
税金や社会保障などで国に払うお金はものすごく高い。
しかし、その恩恵を国民はしかっりと受けられているのだろう。
ちなみに数字で見る選挙投票率は平均で90%。最低でも85%と驚異の数字が見受けられる。
スケルトンのオフィスビルの様に、政府と国民の距離も近く風通しが良いのではないかと感じる。
数日の滞在で感じれるものは少すぎて、様々言及するのははばかれるが、
デンマークには、物質的ではない幸福概念というものが重要な位置にある印象だった。
デンマークの人々の、幸福という概念における静かなるエナジィが、
「幸福大国デンマーク」を形成する。