The motion & The moment. #信仰心篤きミャンマー
ArtBy Hiroyuki Toyokawa on
<信仰心篤きミャンマー>
ヤンゴンの街を歩いていると、黄金に輝く建造物を見かける。
パゴタと呼ばれるそれは、ミャンマーにおいては”釈迦の住む家”とされている。
仏教徒の多いミャンマーにおいて、そのパゴダを立てることは、人生最大の功徳とされ、
幸福な輪廻転生が得られるとされている。
そんな釈迦の家に入るときは、靴や靴下を脱いで構内に入らなくてはならない。
ヤンゴンの中心部にある、シュエダゴン・パゴダに足を運んでみた。
その日は、あいにくの雨だったが寺院にはたくさんの人が参詣に来ていた。
子供からお年寄りまで、また男女のカップルまでもが、デート感覚でパゴダに足を運んでいた。
構内にはキラキラと輝く塔が四方にずらりと並んでいる。
仏塔の建つ境内を時計周りに一周すると願いが叶うとされる。
敷地内の祠の中に安置されている仏像に、真剣に祈りを捧げる老人。
静かに、静かに、じっくりと祈りを捧げる。
中心にそびえる、一番大きな仏塔に祈りを捧げる婦人。
背筋を伸ばし、両手を胸の前で揃え、ただただ真剣に。
こんな光景をあちこちで見かけた。
ミャンマーの人の信仰心の篤さは、ミャンマーの人の人柄によく現れていると感じる。
個人的な感覚でもあるが、バスの乗務員の態度であったり、飲食店の店員の態度であったり。
近隣のアジア諸国と比べると温かみを感じた。
あくまでも個人的な感覚だ。
ミャンマーの人は、”何曜日に生まれたか”で、人生を占うようだ。
八曜日という概念がある。
月曜から日曜日の7つ。さらに水曜日は午前と午後に分ける。
全部で8つ。
パゴダ周辺には、その八曜日の祭壇が必ず設置されている。
自分の生年月日に該当する八曜日の祭壇の仏像に、花を供え水を掛けて祈りを捧げる。
敷地内に安置されている仏像は、どれもギラギラと輝いていた。
参詣に来る信仰心の篤い人の供物で、そう輝いてるのだろう。
仏像の後ろに後光の様に、カラフルなLEDがギラギラと点灯している仏像もあった。
宗教という言葉は、日本においてネガティブなイメージがついている様に思う。
正月にお寺に初詣に行って、観光地では神社に参拝して、結婚式は教会で。
信仰という概念は霞んでいる。
信仰という概念が、全くかけ離れたこの国の篤い信仰心が新鮮に見えた。
続く。