The motion & The moment. 青は藍より出でて、藍より青し。
ArtBy Hiroyuki Toyokawa on
<僧侶のエリート校>
マンダレーの街でゲストハウスを案内してくれた青年が、
マンダレーガイドをさせてくれと言った。
到着した翌日、マンダレーを案内してもらった。
様々連れて行ってもらった中でも印象深かったのが、
マハガンダーヨン僧院という僧侶の学校だった。
ミャンマー国内で最大級かつ最高位の僧院と言われている。
敷地内に入るとエンジ色の袈裟を着た修行僧たちのキャンパスライフがそこにはあった。
敷地内の壁には寄進した方たちの名前が彫られた石碑がズラリと立ち並ぶ。
昼近く。
構内の厨房では、とてつもない大きな鍋で昼食が作られている最中だった。
<青は藍より出でて、藍より青し>
この僧院は観光地の一つとなっていて、この日もたくさんの観光客が来ていた。
そして昼近くになると、観光客はメインの通りの脇に並んで何かを待っているようだった。
やがて僧坊からは、続々と僧侶たちが出てきて列を作っていった。
昼食の配膳を並ぶ列のようで、一様にエンジ色の袈裟を着た僧侶たちが、列を成す光景はインパクトがあった。
無駄話をすることもなく、前後の奴らにちょっかいを出すこともなく、整然とその列はジリジリと動いていくのであった。
仏道修行の中で培うことなのか、修行僧が実践するその様子は静かなるエナジィを感じるシーンでもあった。
袈裟から覗く生身の肌は、ゴツゴツとして逞しく、まさに修行僧といった出で立ちだ。
列をなす素足も普段から裸足で生活しているのであろうか、一歩一歩が地を噛むようで躍動的だった。
静寂の中、アスファルトに擦れる足音だけが微かに聞こえる。
日々繰り返される静かなるエナジィ。
「青は藍より出でて、藍より青し」
日々の繰り返しが、揺るがない基礎を築いていくのだろう。
続く。