服を着ていない魚 =Fish Nude #1=
ArtBy Takehiko TSUBAKINO on
服を着ていない魚、Fish nudeは、文字どおり魚のハダカの写真です。
例えば人間の写真集にファッションモデルの写真と、女優のヌード写真集があるのと同様に、魚の写真集にも、姿や模様が美しい熱帯魚、奇怪な深海魚などを楽しむ写真と、私のやっている、「魚のエロ」を楽しむものがあります。
私の撮っている写真の魚は、服を着ていません。
精神的にハダカか、もしくは肉体を露出=sashimiしていて、
カラダの美しさとツヤ。
生きた目線。
立ったヒレ。
呼吸が聞こえてくる魚です。
例えばコレです。
<天竜川水系 水窪川のイワナとアマゴ>
実は水の中を泳いでいる魚は、まったく自由でいつも通り、気を抜いているのでまったくSexyではありません。女性が普通に道を歩いていてはイマイチなので、写真集を撮る時は何かしらポーズをとっていらっしゃいますね。
それと同じで、魚にも何かを意識してもらう必要があります。
かと言って、人間が「そう、モット腰をひねって!そうッそうッッ」と言ったところで、魚はまったく動きませんので、ちょっと工夫が必要です。カラダが半分、水から出ているものの、ある程度呼吸はできるので元気はある、という浅瀬に寝かせるのです。この写真を撮るために、1時間15分も、格闘していました。
次はちょっと刹那系の写真です。
<円山川支流 田路川のアブラハヤ>
ヒトケの無い深山で、針を外さずに撮影した小魚。生きている魚だけが持つ伏し目がちな目線。切ないなあ?
次は肉体です。
<淡路島の鰆 御sashimi>
例えば鰆(さわら)。切ったときが大変エロい。
露出狂ですね。発禁。
この色合いといい、肉感がすごいでしょう?
sashimiの魅力って何でしょうね。
それは、実際は死んでいる魚なのに生きている時よりも美しいことです。
生け花とちょっとだけ似ています。
「ド自然」に生えている花も、花瓶に挿し直すことでさらに美しくなりますよNE。
今日はこれくらいにしておきます。事始めですからね。
次回はさらに魚の深淵に迫っていきますよ!
<つづく>